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ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ | 大ヒット上映中!

MOVIE

    ABOUT THE MOVIE

    • INTRODUCTION

      国境麻薬戦争のリアルは<新章>へと突入

    • STORY

      さらに非情に、重層的に交錯する物語

    • CAST

      実力派俳優の競演

    • STAFF

      今最も注目される才能たち

    • PRODUCTION NOTES

      圧倒的なスリルとエモーションの創出

    • COMMENT

      圧倒的クオリティに絶賛の声

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      INTRODUCTION

      破格のスケールアップと、エモーショナルな進化を遂げた傑作サスペンス・アクションが〈新章〉へと突入!

      intro

      アメリカとメキシコの国境地帯を舞台に、あらゆるルールもモラルも通用しない麻薬戦争の恐るべき現実をえぐり出し、アカデミー賞®3部門ノミネートを果たした『ボーダーライン』。あらゆる観客を驚嘆させ、サスペンス・アクションというジャンルの新たな地平を切り開いた傑作が、衝撃的な映画体験をもたらす世界観と臨場感はそのままに、待望の“新章”へと突入する!

      前作『ボーダーライン』は無法化したメキシコ国境地帯における麻薬ビジネス、誘拐、殺人、汚職、不法移民などの知られざる実態を描き、センセーショナルな大反響を呼び起こした。今回、メキシコからのテロリスト流入に危機感を抱いたアメリカ政府の命を受け、CIAのマット、孤高の暗殺者アレハンドロの仕事人コンビが新たに挑むのは、麻薬カルテル間の内戦を引き起こすというミッション。しかし、その行く手には幾多の予測不可能なアクシデントが待ち受け、国境の闇を知り尽くしたマットとアレハンドロさえも翻弄していく。凄まじい銃撃戦が炸裂するなど、破格のスケールアップを遂げたアクションと、エモーショナルな進化を遂げたドラマが融合し、再び世界中を震撼させる快作がここに完成した。

      前作に続き、マットの要請で特殊作戦に参加する暗殺者アレハンドロを演じるのは、『トラフィック』でアカデミー賞®助演男優賞を受賞し、最近では『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』といった超大作への出演が相次ぐベニチオ・デル・トロ。同じく『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』で最強ヴィランのサノス、『デッドプール2』でケーブルを演じ、圧倒的な存在感を誇示したジョシュ・ブローリンが、政府の裏仕事を超法規的に遂行するCIA特別捜査官マットに扮している。さらに『トランスフォーマー/最後の騎士王』の新星イザベラ・モナーが麻薬王の娘イサベル、『マルコヴィッチの穴』『カポーティ』のキャサリン・キーナーがCIA副長官を演じる。

      脚本を担当したのは『最後の追跡』でアカデミー賞®脚本賞にノミネートされ、初監督作『ウインド・リバー』がスマッシュヒットを記録したテイラー・シェリダン。ハリウッドで脚光を浴びる新進気鋭の才能が、思い入れの深い脚本家デビュー作『ボーダーライン』の驚くべき“その後”の物語を創出した。また製作陣は、イタリアで『暗黒街』やTVドラマ版「ゴモラ」を手がけたステファノ・ソッリマを監督に抜擢。前作『ボーダーライン』のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督に「ノックアウト! 素晴らしい続編に圧倒された!!」と言わしめる演出力を披露し、鮮烈なハリウッド・デビューを飾った。

      STORY

      ルール無き国境麻薬戦争の闇の奥で、物語はさらに非情に、重層的に交錯する

      アメリカ国内の商業施設で市民15人の命が奪われる自爆テロ事件が発生。 犯人一味がメキシコ経由で不法入国したと睨んだ政府は、 国境地帯で密入国ビジネスを仕切る麻薬カルテルを混乱に陥れる任務を、 CIA工作員のマット・グレイヴァー(ジョシュ・ブローリン)に命じる。

      それを受けてマットは、 カルテルへの復讐に燃える旧知の暗殺者アレハンドロ(ベニチオ・デル・トロ)に協力を要請。 麻薬王の娘イサベル(イザベラ・モナー)を誘拐し、 カルテル同士の戦争を誘発しようと企てる。 しかしその極秘作戦は、 敵の奇襲やアメリカ政府の無慈悲な方針変更によって想定外の事態を招いてしまう。 メキシコの地で孤立を余儀なくされたアレハンドロは、 兵士としての任務と復讐心、そして人質として保護する少女の命の狭間で、 過酷なジレンマに直面していく……。

      CAST

      アレハンドロ

      謎多き暗殺者。コロンビア人の元検察官でカルテルに家族を皆殺しにされた過去を抱える。

      ベニチオ・デル・トロ

      BENICIO DEL TORO

      1967年、プエルトリコ生まれ、ペンシルバニア育ち。『007 消されたライセンス』(89)の殺し屋役で映画デビュー。その後、『ユージュアル・サスペクツ』(96)、『バスキア』(96)などで注目を浴びる。スティーヴン・ソダーバーグ監督『トラフィック』(00)ではアカデミー賞®助演男優賞を獲得。アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督『21グラム』(03)でも同賞にノミネートされている。ソダーバーグと再びタッグを組んだ『チェ』(09)二部作ではカンヌ国際映画祭男優賞を受賞。その他出演作に『野蛮なやつら/SAVAGES』(12)、『ジミーとジョルジュ 心の欠片を探して』(13)、『インヒアレント・ヴァイス』(14)など、主演作『エスコバル 楽園の掟』(14)では製作総指揮も務めている。近年では『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(14)、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(17)、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(18)など大作にも出演が続いている。

      マット・グレイヴァー

      CIA特別捜査官。旧知の仲のアレハンドロと堅い信頼関係にあり、カルテル掃討の任務に協力を要請する。

      ジョシュ・ブローリン

      JOSH BROLIN

      1968年、ロサンゼルス出身。父は俳優のジェームズ・ブローリン。スティーヴン・スピルバーグ『グーニーズ』(85)で映画デビュー。ガス・ヴァン・サント監督『ミルク』(08)ではアカデミー賞®助演男優賞にノミネート。『ノーカントリー』(07)、『トゥルー・グリッド』(10)、『ヘイル、シーザー!』(16)などコーエン兄弟監督作や、ポール・トーマス・アンダーソン監督『インヒアレント・ヴァイス』(14)では放送映画批評家協会賞助演男優賞にノミネートされるなど、高い演技力に定評がある。その他出演作に『ウォール・ストリート』(10)、『オールド・ボーイ』 (13)、『とらわれて夏』 (13)、『シン・シティ 復讐の女神』(14)、『エベレスト 3D』 (15)、『オンリー・ザ・ブレイブ』 (17)など。また、近年では『アベンジャーズ』シリーズのスーパーヴィラン・サノス役や『デッドプール2』(18)のケーブル役など幅広い演技を見せ人気沸騰中。

      イサベル・レイエス

      巨大カルテルの支配者カルロス・レイエスの末娘。メキシコ・シティの女学校に通う16歳。

      イザベラ・モナー

      ISABELA MONER

      2001年、クリーブランド出身。10歳の時にミュージカル「エビータ」でブロードウェイデビュー。女優だけではなく、歌手、ダンサー、ウクレレ奏者等、幅広く活躍している。『トランスフォーマー/最後の騎士王』 (17)ではトランスフォーマー達と暮らす少女イザベラを演じている。公開待機作に『Instant Family』(19)、大人気テレビアニメ作品「ドーラといっしょに大冒険」の映画版『Dora the Explorer』(19)がある。

      ジェームズ・ライリー

      アメリカ合衆国国防長官。テロリズムの蔓延に危機感を抱き、特殊作戦の実行をマットに命じる。

      マシュー・モディーン

      MATTHEW MODINE

      1959年、カリフォルニア州ローマリンダ出身。スタンリー・キューブリック監督『フルメタル・ジャケット』(87)では主人公の新兵ジョーカーを演じた。『ショート・カッツ』(93)、『ブラックアウト』(97)、『エニイ・ギブン・サンデー』(99)、『トランスポーター2』(05)、『ダークナイト ライジング』(12)、『スティーブ・ジョブズ』(13)など出演作多数。

      シンシア・フォード

      CIA副長官で組織の規律を重んじるマットの上官。

      キャサリン・キーナー

      CATHERINE KEENER

      1959年、マイアミ出身。スパイク・ジョーンズ監督『マルコヴィッチの穴』(99)、『カポーティ』(05)でアカデミー賞®助演女優賞にノミネートされる。『40歳の童貞男』(05)、『イントゥ・ザ・ワイルド』 (07)、『脳内ニューヨーク』(08)、『かいじゅうたちのいるところ』(09)、『キャプテン・フィリップス』(13)など多数の映画に出演。近年ではジョーダン・ピール監督『ゲット・アウト』(17)で主人公の恋人ローズの母を演じ話題に。

      スティーヴ・フォーシング

      マットの同僚で特殊作戦を共にする戦友。

      ジェフリー・ドノヴァン

      JEFFREY DONOVAN

      1968年、マサチューセッツ州エイムズベリー出身。人気TVシリーズ「バーン・ノーティス元スパイの逆襲」(07~13)で主人公を演じ注目を浴びる。クリント・イーストウッド監督『チェンジリング』(08)、『J・エドガー』(11)、ロブ・ライナー監督『LBJ ケネディの意志を継いだ男』(16)などに出演。TVドラマや舞台でも活躍している。

      ミゲル・エルナンデス

      テキサス州マッカレンに住む14歳の少年。従兄の誘いでカルテルの世界へと足を踏み入れる。

      イライジャ・ロドリゲス

      ELIJHA RODRIGUEZ

      ギャロ

      不法密入国ビジネスを取り仕切るカルテルの支配者。組織には多数の少年兵を抱える。

      マヌエル・ガルシア
      =ルルフォ

      MANUEL GARCIA-RULFO

      ヘクター

      ミゲルの従兄。
      ギャロを兄のように慕い尊敬している。

      デヴィッド・
      カスタニーダ

      DAVID CASTAÑEDA

      STAFF

      監督

      ステファノ・ソッリマ

      Stefano Sollima

      1966年、ローマ生まれのイタリア人。父親は『復讐のガンマン』(66)、『狼の挽歌』(70)のセルジオ・ソリーマ監督。ロベルト・サヴィアーノによるノンフィクション小説「死都ゴモラ」を原作としたTVドラマ版「ゴモラ」(14-16)や腐敗した政治社会を描く『暗黒街』(15)など裏社会の闇と正義の境界を描くことを得意とする。現在はAmazon制作の麻薬取引を題材にしたドラマ「ZeroZeroZero」を制作中。

      脚本

      テイラー・シェリダン

      Taylor Sheridan

      1970年、テキサス州クランフィルズ・ギャップ生まれ。90年代半ばより俳優としてキャリアをスタート。『ボーダーライン』(15)で一躍脚光を浴び、テキサス州の寂れた田舎町を舞台にした犯罪サスペンスNetflixオリジナル映画『最後の追跡』(16)ではアカデミー賞®脚本賞にノミネートされた。監督デビュー作『ウインド・リバー』(17)は第70回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で監督賞に輝くなど高い評価を受け、全米4館のスタートから公開4週目にして2095館に拡大公開された。本作は日本国内でも2018年7月27日(金)より公開され、スマッシュ・ヒットを記録している。

      撮影

      ダリウス・ウォルスキー

      Dariusz Wolski

      1956年、ポーランド出身。『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ(03~)の撮影監督として知られる。リドリー・スコット監督とは『プロメテウス』(12)から『ゲティ家の身代金』(18)まで連続でタッグを組み、トニー・スコット監督『クリムゾン・タイド』(95)では全米撮影監督賞にノミネート、『ザ・メキシカン』(01)、『アリス・イン・ワンダーランド』(10)、『ザ・ウォーク』(15)など大作を多く手がけている。また、映画だけではなくエルトン・ジョンやエミネム、デヴィッド・ボウイなどのミュージックビデオなども撮影している。

      衣装デザイン

      デボラ・リン・スコット

      Deborah Lynn Scott

      衣装担当、衣装デザイナーとして『E.T.』(82)、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(85)など数々の名作に携わる。『タイタニック』(97)ではアカデミー賞®衣装デザイン賞を受賞。その他、『トランスフォーマー』シリーズ(07~)、『アバター』(09)、『幸せへのキセキ』(11)など、様々な作品の衣装を手がけている。

      編集

      マシュー・ニューマン

      Matthew Newman

      イギリス人のフィルム編集者。『ギャング・オブ・ニューヨーク』(02)の制作アシスタントからキャリアをスタートし、『ブロンソン』(08)、『ドライヴ』(11)、『オンリー・ゴッド』(13)、『ネオン・デーモン』(16)などニコラス・ウィンディング・レフン監督作品を手がける。Amazon制作の犯罪TVドラマ「Too Old to Die Young」が制作進行中。

      特殊効果

      マイケル・マイナダス

      Michael Meinardus

      特殊効果コーディネーター、スーパーバイザーとして『ジュラシック・ワールド』(15)、『オンリー・ザ・ブレイブ』(17)、『パシフィック・リム:アップライジング』(18)、『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(18)に参加。特殊効果コーディネーターとして参加した『キングコング:髑髏島の巨神』(17)はアカデミー賞®特殊効果賞にノミネートされている。

      音楽

      ヒドゥル・グドナドッティル

      Hildur Guðnadóttir

      アイスランド、レイキャビク出身のチェロ奏者、作曲家。エレクトロニカバンドMúmのメンバーでもあり、ソロでも演奏、作曲活動を続ける。『プリズナーズ』(13)、『ボーダーライン』(15)、『メッセージ』(16)などドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作品にヨハン・ヨハンソンの弟子として参加。坂本龍一が音楽を手がけたアカデミー賞®受賞作『レヴェナント:蘇えりし者』(15)にもチェリストとして参加をしている。

      PRODUCTION NOTES

      intro

      NEW CHAPTER

      新たな幕開け

      『ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』は、国境麻薬戦争とアメリカ外交政策の闇の奥に立ち入った二人のアンチヒーローの、現代の社会問題に通ずる強烈なアクション・スリラーである。

      今作で登場人物たちはこれまでに経験したことのないような重大な選択に直面する。「アレハンドロはいろんな意味で、自分の娘に起こったことを追体験してしまうんだ。そして、彼の中の何か が変わり始める」とベニチオ・デル・トロは語る。激化する麻薬戦争の中で、アレハンドロを過酷なジレンマに陥らせる。少女の命か、戦争への勝利か―、そして「アレハンドロは良心に従ってあ る決心をする」。

      マットは政府から新たな任務の命を受け、国境線の世界へと連れ戻される。「彼らは様々な出来事に直面する中で、自らの人間性や、この大きな政治問題における立ち位置に疑問を抱くようにな る」とブローリンは言う。「この映画の最も大きなテーマの1つは“人間性”だ。今回アレハンドロはある意味で自分の人間性を再発見していく。そしてマットも同様に、とても特殊な環境の中で自 分の人間性を再発見していく」とプロデューサーのエドワード・L・マクドネルは言う。

      シェリダンは麻薬戦争の現状についてこのように語る。「アメリカでは、一部の麻薬の合法化や脱法ドラッグの存在など、国内の状況が変化してきている。それによってカルテルは“別の商品”を 必要とするようになった」。“別の商品”とは何か、それは人間である。今やカルテルは“人”を“商品”として国境を越えて密入国させる。

      THE DIRECTOR

      監督について

      犯罪組織の党内抗争を描いたTVドラマ版「ゴモラ」や、イタリア警察と組織犯罪の関係を描いたクライム・サスペンス『暗黒街』で批評家の称賛を受けるソッリマ監督はこのように語る。「犯罪行為と法の執行は、時に紙一重なもの。それこそが僕がこれまで探求してきたテーマだ。だからこのテーマを再びより深く考える機会をもらって、とても興奮したよ。テイラー・シェリダンとドゥニ・ヴィルヌーヴが作り上げた『ボーダーライン』の力強いキャラクターたちは、僕が関心を持っている法と秩序のグレーゾーンについて、とても知的なエンターテインメント作品を作るチャンスを与えてくれた」。

      プロデューサーのマクドネルはソッリマ監督について、「彼は前作に対しとても敬意を払ってくれた。自分らしさを出しつつ、前作のダイナミックさを保とうとした。とても自立した監督で誰かの真似をしたりしない。彼はやって来てすぐに、マットとアレハンドロがどんな人物か、彼らの間の原動力は何なのか、理解した」。脚本家のシェリダンも同様に感銘を受けたと言う。「とても現実的な映画で、感傷的ではない。僕らは暴力を美化したくないし、人々が経験していることを矮小化したくもない。だから、現実におこるショッキングなものを描くことを恐れず、一方でそれを物語のためにかっこよく見せようとしたりしない、そういう監督が必要なんだ」。

      THE CHARACTERS

      キャラクターについて

      アレハンドロとマットの関係性は、このシリーズの核となっている。「彼らはまるで悪役のようだが、悪役じゃない。それこそが、僕にとってのこの映画の面白さだ。いい奴らだが、単純にいい奴らというわけでもない。悪事を働きつつも、麻薬戦争の渦中に生きる人々と向き合ってもいる」とジョシュ・ブローリンは語る。脚本のシェリダンも「二人の間にはこの映画で明かされる以上の結びつきがある。そのことが彼らをより親密で、人間的なキャラクターにしていて、だから観客は二人に関心を持つのだと思う」と重ねる。

      ベニチオ・デル・トロ演じるアレハンドロというキャラクターについて、シェリダンはこのように説明する。「まるで、麻薬絡みのすべての暴力の犠牲者の魂が集まって、彼らの復讐と正義を果たすという使命を持って生み出されたかのような男だ。強い悲しみと傷は怒りになって現れるというのが、キャラクターの背景にあるアイデアだった」。

      ソッリマ監督は「ベニチオは完全にキャラクターの中に入り込んでいて、すべての所作が彼自身ではなくキャラクターのものとして自然なんだ」と証言する。「彼は登場するすべてのシーンで存在感やパワーをもつ。言葉を発さずに語ることができるんだ。彼が睨めばそれだけでシーンが成立する」と語るのはプロデューサーのラッキンビルだ。

      ブローリンは自身の演じるキャラクターについて、「マットは汚い手段を投じるという面において、前作よりもさらに深みにはまっている。過剰な自信や自惚れでいっぱいなんだ」と説明する。「一方で、彼はとても心優しい人物だ。特にこの映画のラストでは、観客は彼の今までに見たことのない一面を見ることになる」。マットは時に冷酷なほど機知のきいた皮肉であふれ、ストーリー展開を引っ張るキャラクターである。「俳優としてのジョシュの魅力は、演技の幅広さ、そしてユーモアと本物の激しさを同時に表現できる彼の能力だ。それによって、キャラクターの奥行きが深まっていると思う」とシェリダンは分析する。

      ABOUT PRODUCTION

      撮影について

      撮影はある11月の寒い朝、アルバカーキのダウンタウン付近の高速道路の下にある、壊れそうな日干しレンガの家から始まった。少年ミゲルの住むテキサス州マッカレンの、労働者階級の居住地域として使われる現場だ。それから3カ月かけて、ニューメキシコ州の様々な場所で撮影が行われた。何百マイルも国境が続く南西部の風景によって厳しいリアリティが強調された。90%が屋外での撮影で、前作が夏の間に撮られたのに対し、本作は2016年末の凍りつくような冬に撮影された。

      映画冒頭、国土安全保障省が夜中に国境を越える密入国者を監視するシーンの撮影には、実際に政府が利用しているFLIR(前方監視型赤外線)感熱カメラが用いられた。ブラックホールのヘリコプター、ハンヴィーの軍用車、マシンガン、防弾チョッキ、監視カメラ、迷彩服など、登場する軍の制服や装備も多い。最も大々的なアクションシーンは、映画中盤のハンヴィー車両が爆撃されるシーンだ。ナバホ族の保留地内で1週間以上かけて撮影された。複雑なアクション演出の長回しでは、ドリーを用いて銃撃を撮影し、すべての爆発を本物でリアルに撮影した。監督は「大規模なアクションシーンで、主人公たちを常に捉え、彼らの視点をアクションに取り込むということは大きな挑戦だった」と語る。1月中旬にはニューメキシコの撮影が終了、翌日にはチャーター機でメキシコシティへと向かい、撮影はさらに2017年の1月末まで続いた。

      COMMENT

      COMMENT

      • 「混沌」により全体像が見えない麻薬戦争では、何を相手に戦っているのか見失ってしまう。
        本作のギリギリの境界線に立つ当事者すらわかっていない様子は、
        まさに現実と写し鏡になっている。

        ―丸山ゴンザレス(ジャーナリスト)

      • 2018年度の最高傑作間違いなし!
        圧倒的なリアリズムの中で繰り広げられる互いの正義のぶつかり合いに、震えたで~!

        ―坂上忍(俳優)

      • 考えうる限り「最悪の事態」から幕を開ける、2010年代「最高のシリーズ」の続編。
        絶望とエンターテインメント、その二つは矛盾しない。

        ―宇野維正(映画・音楽ジャーナリスト)

      • 前作では主導権を握っていたあの2人がことごとく翻弄される。
        国家に、過去に、生きる為に一線(ボーダー)を越えなければならない少年に。

        ―Creepy Nuts R-指定(ラッパー)

      • 極限状況下での男たちの決断と行動の連続!
        この緊張感溢れる映像体験は中毒になる!

        ―羽住英一郎(映画監督)

      • アメリカはいつも凄絶、非情な戦争をしている。
        海外でなければ、国内、国境で。
        軍隊でなければ、捜査官、ときには民間人でさえも。

        ―小林宏明(翻訳家)

      • 中南米を欲しいままに搾取してきたアメリカと弱体化したメキシコ政府。
        結果として麻薬王が跋扈する現状は、「幕府」の瓦解により「戦国大名」らが群雄割拠した戦国時代のようだ。
        マットとアレハンドロがわれわれを麻薬戦争の実態にじかに直面させる!

        ―越智道雄(北米文化・政治研究/明大名誉教授)

      • 国境に壁がなくても見えない壁の方が高い。どう乗り越えるか最後まで予想出来ない。
        タイムリーになった『ボーダーライン』はトランプ大統領がどう見るか興味深い!
        裏切りや国益。家族愛とリベンジ。
        沢山のテーマが織り成されていて今年ベスト作品に仲間入り!

        ―デーブ・スペクター(放送プロデューサー)

      • 本作で明らかになるアレハンドロの過去。
        哀しく強い暗殺者はどこに行こうとしているのか、彼はヒーローなのか。

        ―落合浩太郎(東京工科大学教授・「CIA失敗の研究」著者)

      • ベニチオ・デル・トロ演じるダークヒーロー。
        深淵を暗い眼で覗き込んでいるような主人公の悲しみに、打ちのめされた。

        ―佐々木俊尚(作家・ジャーナリスト)

      • 国境麻薬戦争を一寸先は闇のサスペンスで描いた前作に続き、
        今回の予測不可能なねじれも凄まじい。
        あらゆる登場人物が生と死のボーダーで宙吊りになるクライマックスを目撃せよ!

        ―高橋諭治(映画ライター)

      • 非情な世界に引きずり込まれる少女や少年の洗礼体験を盛り込み、人間ドラマとしても新生面を切り開く第二弾!

        ―大場正明(映画評論家)

      • 超えられるはずのない前作を背負い、突破したのはデル・トロだ。
        鑑賞後、あなたの顔つき、歩き方が変わることは必至。

        ―松江哲明(ドキュメンタリー監督)

      • 砂と埃と血の味が口の中に広がるような映画だった。
        心地よい絶望感と少しの希望。あのラストの素晴らしさったら!

        ―赤ペン瀧川(映画コメンテーター)

      • 正義の「ボーダーライン」はもはやない。
        正規のルートで悪を追い詰めても逃げられてしまう。
        悪を叩くには悪にならざるを得ないのか?
        さらに進化した新感覚のサスペンスアクションだった!

        ―有村昆(映画コメンテーター)

      • 容赦なく危機が迫ってくる展開に緊張が止まりませんでした。
        犯罪と日常が紙一重の国境の状況が、こんなに重いとは。

        ―ドーキンズ英里奈(タレント)

      • スケールの大きさ、迫力の映像に大満足。
        自分もスクリーンの中にいるような錯覚に陥る程の圧倒的な臨場感でとても楽しめた。

        ―ダンテ・カーヴァー(タレント/モデル)

      ※敬称略・順不同